愛犬が高齢になり、オムツでの介護が必要になった時、多くの飼い主さんが頭を抱えるのが「オムツがすぐに脱げてしまう」問題ではないでしょうか。
こんな経験をしている飼い主さんは多いんですよね。私の犬友さんたちの中にも悩んでいる人がたくさんいます。
今悩んでいるのは、あなただけではないんです!
- 「せっかく着けたのに、いつの間にかずれて床が濡れている
- 「愛犬が自分でオムツを噛んで外してしまう」
オムツが脱げることで、掃除の手間が増えるだけでなく、皮膚トラブルや衛生面での心配も尽きませんよね。
この記事では、老犬のオムツが脱げてしまう根本的な原因を徹底解説し、今日から実践できる具体的な対策を徹底的に深掘りします。
漏れやズレを完全に防ぎ、愛犬が快適に過ごせるようになるための実用的なヒントと、飼い主さんの負担を軽減する効果的な工夫が満載です。
これを読んで、あなたの愛犬のオムツ問題を解決する一助となることを願っています。

なぜ老犬のオムツは脱げてしまうの?主な原因と愛犬のサイン
オムツが脱げるのには、いくつか理由があります。
愛犬の行動やオムツの状態を観察して、当てはまるものがないか確認してみましょう。
1. サイズやフィット感が合っていない
人間と同じように、犬の体型も様々です。特に老犬になると、筋肉が落ちて体型が変化することもあります。
サイズが大きすぎる
足の付け根やお腹周りに隙間ができ、動いているうちにずり落ちてしまいます。
特に、腰が曲がってきたり、お尻周りの筋肉が痩せてきたりすると、オムツがずれ落ちやすくなります。
実際、我が家の愛犬がまだ若く、元気に動き回っていた頃のことです。将来のためにと、少し大きめのマナーパンツをいただく機会がありました。
愛犬のジャストサイズはSSだったのですが、いただいたのはSサイズ。1サイズ大きいものの、「せっかくだから」と試着させてみたんです。
しかし、やはり体にフィットせず、どんなにきつく締めてもすぐにずり落ちてしまいました。
この経験から、愛犬の年齢や活発さに関わらず、オムツやマナーウェアは必ず「ジャストサイズ」を選ぶことの重要性を痛感しました。
特に動き回る犬の場合、少しのサイズ違いが、漏れや脱げに直結する可能性が高いのです。
サイズが小さすぎる
きつすぎて愛犬が不快に感じ、無理に脱ごうとします。
また、締め付けによって血行が悪くなったり、皮膚炎の原因になることもあります。
体型に合っていない
犬種によっては、体型の特徴が理由で同じサイズでも、オムツのフィット感に違いが出やすいことがあります。
また、老犬になり、背骨が曲がったり、筋肉量が落ちてお尻が痩せたりすると、これまで合っていたオムツがずれやすくなることも。
愛犬の現在の体型に合わせて、よりフィットするタイプ(例:股上が深め、しっぽ穴の位置調整が可能など)を探す必要があります。
2. オムツのずれや横漏れ
オムツが適切に装着されていない場合や、愛犬が動くことでオムツがずれてしまうことがあります。
装着位置の不適切さ
お尻やしっぽの位置が合っていないと、少しの動きでずれてしまいます。
特に、しっぽの穴の大きさや位置が愛犬に合っていないと、そこから漏れやすくなります。
固定が甘い
マジックテープの止め方が緩いと、簡単に外れてしまいます。
犬が動くたびにオムツがよれて、ずれや横漏れにつながることがあります。
愛犬の動き
寝返りを打ったり、歩き回ったりする日常生活の動きだけでなく、活発な子の場合、動き回ることでオムツがよれてずれてしまうことがあります。
寝たきりの老犬の場合でも、わずかな体の動きや体位変換によってオムツがずれることがあります。
3. 愛犬がオムツを嫌がって自分で外す
オムツに慣れていない、または不快感を感じている場合、愛犬自身がオムツを外そうとすることがあります。
不慣れな感触
オムツのゴワゴワした感触や締め付けが不快で、なんとか脱ぎたいと思ってしまいます。
我が家の愛犬も、オムツを最初につけたときは嫌がりました。
ストレス
オムツをつけられること自体がストレスになっている場合があります。
オムツを噛んだり、体をこすりつけたりする行動は、嫌がっているサインかもしれません。
認知症の老犬では、オムツの違和感に対して明確な理由なく興奮し、外そうとすることもあります。
かゆみ・蒸れ
オムツの中が蒸れたり、皮膚トラブルが発生したりすると、不快感からオムツを外そうとすることがあります。
清潔でない状態は、愛犬にとって大きな不快感となります。
もう脱げない!老犬のオムツ脱げ対策【実践編】
ここからは、具体的なオムツの脱げ対策をご紹介します。いくつかの方法を組み合わせて、愛犬に合った最適な方法を見つけてあげましょう。
1. オムツ選びの基本:サイズと素材が最重要ポイント!
適切なオムツを選ぶことが、脱げ防止の第一歩です。
正確なサイズ測定と「指2本ルール」
オムツ装着後に「指が1〜2本入る程度のゆとり」があるか確認します。
きつすぎると苦しく、緩すぎるとずり落ちる原因になります。
購入前に、必ず犬のウエスト(胴回り)と足の付け根(太もも周り)のサイズを正確に測りましょう。
メジャーで毛を軽く抑えながら、ぴったり測るのがコツです。
特に老犬は体型が変化しやすいため、数ヶ月に一度は測り直すことをおすすめします。
吸収力と横漏れ防止機能の確認
おしっこの量が多い子には、高吸収ポリマー配合のオムツや、人間用の尿取りパッドを併用することも有効です。
特に夜間や留守番時など、長時間交換できない場合は、吸収力の高いものを選びましょう。
また、立体ギャザーがしっかり立ち上がり、足回りにフィットするかは横漏れ防止の鍵となります。
ギャザーが内側に折れ込んでいないか、毎回確認しましょう。
通気性と肌への優しさ
長時間着用するオムツは、「ムレにくい」「肌に優しい」素材を選びましょう。
コットンや不織布など、通気性の良い素材が使われているかを確認し、消臭機能があるとさらに快適です。
お肌が敏感な子には、無香料・低刺激性のものを選ぶと良いでしょう。
オス・メス用
オス犬とメス犬では、おしっこの出る位置が異なるため、それぞれ専用のオムツがあります。
愛犬の性別に合わせて選び、排泄物がしっかり吸収される位置にくるか確認しましょう。
しっぽ穴の周りに吸収体が施された商品や、立体ギャザー付きのものは横漏れ防止に有効です。
定期的なサイズの見直し
老犬は加齢とともに体型が変化することが多いため、体重減少や漏れが増えた場合は、定期的にオムツのサイズを見直しましょう。
2. オムツの正しいつけ方とズレ・横漏れ徹底防止の工夫
オムツのつけ方一つで、脱げにくさが格段に変わります。
しっぽの穴と装着位置の最適化
オムツの穴に愛犬のしっぽをしっかり通し、お尻全体を包み込むように装着します。
重要なのは、しっぽの根本がオムツの穴にぴったり収まり、穴からうんちが漏れない位置であること。
お腹側と背中側のバランスを見て、中心がずれないように調整しましょう。
しっぽが短い犬種の場合は、しっぽ穴の位置が合わず、調整が必要になることもあります。
人間用オムツを代用する場合は、しっぽの穴を正確にカットし、切り口を肌に優しいテープで補強すると良いでしょう。
マジックテープの固定とギャザーの「立ち」確認
マジックテープは、愛犬の体を一周するように左右均等に、かつ緩みなくしっかり固定します。
きつく締めすぎは厳禁ですが、少し指で引っ張ってもずれない程度のホールド感が理想です。
装着後には必ず、オムツの足回りの「立体ギャザー」が内側に折り込まれず、ピンとしっかり立っているかを確認してください。
このギャザーが横漏れを効果的に防ぎます。
補助用品の活用
オムツカバー: オムツの上から履かせるカバーです。オムツのズレを防ぎ、見た目もスッキリします。
防水加工されているものを選べば、万が一の漏れ対策にもなります。
足の部分がズボンのように長くなっているタイプは、オムツのずれだけでなく、足の擦り傷防止にも役立ちます。
マナーベルト・マナーパンツ: オムツと併用することで、フィット感を高め、脱げにくくする効果があります。
特にオス犬のマーキング対策で使われるマナーベルトは、オムツの上から巻くことで、お腹周りの固定力をさらに高め、オムツのズレ防止に役立ちます。
メス犬でも、マナーパンツと組み合わせることで、万が一の横漏れを二重で防ぎ、安心感が高まります。
オス犬の股上が足りない場合は、オムツとマナーウェアを併用し、尿はマナーウェアで、うんちはオムツで対応するなどの工夫も効果的です。
3. オムツが脱げるのを防ぐ便利グッズ【厳選3選】
市販されている便利グッズも活用しましょう。
1. オムツ用サスペンダー:画期的な「吊り下げ式」でズレ落ち防止!
人間用のサスペンダーのように、オムツを肩から吊り下げるタイプのグッズです。
特に腰が細い犬や、お尻周りの筋肉が落ちてオムツが下にずり落ちやすい老犬にズレ落ち防止の効果が期待できます。
選び方のポイント: 肩紐の長さが調節できるもの、クリップ部分が犬の皮膚に直接当たらない安全設計のものを選びましょう。
伸縮性のある素材は、愛犬の動きを妨げにくいです。

市販の人間用サスペンダー(100均含む)を代用する際に注意するポイントがあります。
- 金具で皮膚を挟まないか
- ゴムがきつすぎないか
- 生地が擦れて皮膚炎を起こさないか
犬用に作られた専用品の方が安全性が高いことを理解しておきましょう。
2. 犬用ボディスーツ・術後服:オムツを全身でしっかりホールド!
全身を覆うタイプの服で、オムツの上から着用することで、オムツ全体を体型に沿ってしっかりホールドし、愛犬がオムツを自分で噛んだり、引っ張って外したりするのを防ぐ効果も期待できます。
選び方のポイント: 通気性が良く、肌に優しい綿素材や、伸縮性に優れた生地を選びましょう。排泄時に汚れないよう、股の部分がスナップボタンなどで開閉できるタイプが便利です。

3. マナーベルト・マナーパンツとの合わせ技:フィット感UPと二重の安心!
オムツと併用することで、フィット感を高め、脱げにくくする効果があります。
特にオス犬のマーキング対策で使われるマナーベルトは、オムツの上から巻くことで、お腹周りの固定力をさらに高め、オムツのズレ防止に役立ちます。
メス犬でも、マナーパンツと組み合わせることで、万が一の横漏れを二重で防ぎ、安心感が高まります。

その他:尿取りパッドの併用
オムツの吸収力に不安がある、または交換頻度を減らしたい場合は、人間用の尿取りパッドをオムツの内側に貼って使うこともできます。
これにより、吸収力を補い、横漏れ対策を強化できます。
5. 愛犬がオムツを嫌がるときの対処法:ストレス軽減と慣らし方
オムツに慣れてもらうための工夫も大切です。愛犬が快適にオムツを受け入れられるよう、優しく、根気強くアプローチしましょう。
段階的な慣らし方とポジティブ強化
オムツに慣れてもらうには、焦らず時間をかけることが大切です。
まずはオムツを見せるだけ: 褒めておやつをあげます。
体に軽く当てる: 嫌がらなければ褒めておやつ。
短時間装着:嫌がる前に外し、褒めておやつ。
徐々に装着時間を延ばす: 慣れてきたら、装着したまま遊んだり散歩したりして、良い経験と結びつけましょう。 「オムツ=良いことがある」と愛犬に認識させることが成功の鍵です。
徹底した清潔管理と皮膚ケア
オムツ内の蒸れや排泄物による刺激は、愛犬にとって大きな不快感や皮膚炎の原因となります。
おしっこやうんちで汚れたらすぐに交換し、お尻周りを優しく拭いて清潔にしてあげましょう。
ウェットティッシュで拭いた後は、乾いたタオルでしっかり水分を拭き取るのがポイントです。
毛のカット
長毛種の場合、毛がオムツの内部に絡みつき、オムツがずれやすくなったり、密着性が損なわれたりすることがあります。
そのため、オムツを装着する部分の毛を短くカットすることも効果的です。
おむつかぶれ対策
毎日のおむつ交換時に皮膚の状態をチェックし、赤みやかぶれが見られたら、ペット用の皮膚保護クリームを塗るなどのケアを行いましょう。
症状が続く場合は、動物病院に相談してください。
声かけとスキンシップ
オムツを装着する際は、優しく声かけをしながら、愛犬を安心させてあげましょう。
嫌がる素振りを見せたら無理強いせず、休憩を挟むなどして、ストレスを与えないように配慮してください。
通気性の良い場所で過ごさせる
オムツをしている間は、なるべく通気性の良い場所で過ごさせてあげると、蒸れによる不快感を軽減できます。
扇風機などで空気を循環させるのも効果的です。
まとめ:愛犬との快適なシニアライフのために
老犬のオムツが脱げる問題は、多くの飼い主さんが悩む共通の課題です。しかし、適切な知識と少しの工夫で、その悩みはきっと解決できます。
- 愛犬の体型と排泄量に合わせた「最適なオムツ選び」
- ズレと横漏れを防ぐ「正しい装着方法」と「工夫」
- 利便性と安心感を高める「便利グッズ」や「手作りアイテム」
- 愛犬の心に寄り添い、ストレスを軽減する「慣らし方と清潔管理」
これらの対策を粘り強く試すことで、きっと愛犬にぴったりの方法が見つかるはずです。
愛犬が快適に、そして清潔にシニアライフを送れるよう、この記事が飼い主さんの心強い道しるべとなれば幸いです。
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