老犬になって歯周病などで歯がなくなってしまった…飼い主さんの心配はどれほどでしょう。
- 歯がなくなってからの食事はどうしたらいいの?
- ちゃんとご飯は食べられるの?
- 寿命が縮んだりしないよね?
我が家の愛犬は、まだ老犬とは言えない5歳の時に、歯周病でほぼ全ての歯を抜くことになりました。
私自身、愛犬の歯をほぼすべて抜くことになったとき、本当に怖かったんです。
けれど今では、「犬は歯がなくても、ちゃんと食べて、幸せに生きられる」と胸を張って言えます。
この記事では、そんな実体験をもとに、食事やおやつで気をつけることをまとめました。
皆さんの不安な気持ちが、少しでも軽くなりますように。
犬は歯がなくても問題なく食事ができる!理由と実体験
まず、犬は歯がなくても全く問題なく食事ができますし、健康状態に支障もありません。

心配いらないのよ!
なぜ、そう言い切れるのか。我が家の愛犬がほぼ全部の歯がなくても、問題なく生活できていたからです。
愛犬は5歳でほぼ全ての歯を抜歯することになった
我が家の愛犬は、2歳で我が家にやって来てからわずか3年、5歳の頃に犬歯を1本と下あごに1本を残して、全て抜歯しました。
原因は歯周病です。多頭崩壊からの保護犬で、飼い始めた当時から「口の中だけ見たらシニア犬」とトリマーさんに言われるほどひどい状態でした。

じゅうぶん食べられなかったしね
歯磨きやデンタルケアも試みましたが、すでに重度の歯周病が進行しており、わずか数年で犬歯1本と下あごの1本を残してほぼ全て抜歯することになりました。
歯周病が進むと、痛みがあるのか食欲が落ち、どんどん痩せていってしまいました。
よだれや匂いもひどく、最終的に獣医師から「抜歯するしかないね」と言われてしまったんです。
獣医師からのアドバイス
その時点で残せる歯はほとんどないこと、いっそ全て抜くことを獣医師から提案されましたが、一番心配だったのは「ご飯は食べられますか?」ということ。
しかし獣医師からは次のように説明を受けました。
「犬は丸飲みする動物。人間のように咀嚼が必須じゃない。だから歯がなくてもちゃんと食べられるよ」
獣医師はその時、人間の親指の第一関節くらいの大きな塊をもってきて、「この大きさを丸飲みで食べるトイプードルもいるんだよね~」とニコニコしてました。

それ聞いて、拍子抜けしたらいいわよ
そうであれば、普段食べているドッグフードの大きさなら、何の問題もない、と安心できたんです。
犬は歯がなくてもドッグフードは今まで通りでOK
犬の口の中を見てみると、歯の形は人間とかなり違います。
奥歯までのこぎりのようにギザギザとがった歯が並んでいますよね。
これは、獲物を狩り、食いちぎるためにそうなっているんです。
人間と暮らし、狩りの必要がなく、大きな肉の塊を食いちぎる必要もありません。

飼い主さんがご飯くれるもん!
だから、歯がないことは全く問題にならない、ということなんです!
愛犬は抜歯後は驚くほど元気になった!
2回に分けた抜歯手術を経て、愛犬の歯は犬歯1本と下あご1本以外を全部抜いた後、愛犬はみるみる元気になりました!

お口が痛くなくなったの!
今までと同じドライフードをもりもりと食べ、瘦せてしまった体重も元通りに。
よだれや口臭もなくなり、愛犬自身痛みがなくなったことで、以前より元気になったほどでした。
もちろん寿命に関係することなく、癌で虹の橋を渡るまで健康そのもので過ごすことができましたよ!
犬の歯がないことは寿命に直結しない:獣医師が語った影響3つ
我が家の愛犬のように、歯がないことは寿命と直接関係することはない、と言えます。
では、犬の歯がなくなったことで、全く影響がないのか?という点について、獣医師から言われたことを書きだしてみます。
【獣医師から言われた抜歯後の影響3つ】
- フードを柔らかくする必要はない。今まで通りのドライフードでOK。
- 舌が口からペロンと出たままになることがあるよ
- 噛みちぎらずに飲み込むと危険なオヤツ(長いジャーキーなど)は小さくしてあげてね
では、本当のところどんな影響があったのか?について、我が家の場合を書いていきますね。
歯がない愛犬もドライフードで大丈夫!老犬期には消化によいものを
愛犬の歯がなくなっても、若いうちは本当に今までと同じドライフードで大丈夫、何も問題ありませんでした。
ただし、老犬になってくると消化力が落ちるため、年齢と体調に合わせてウェットフードやふやかしたご飯に切り替えることが大切ですね。
歯がないから柔らかくするのではなく、老犬になったら愛犬の体調を見てフードを切り替えていく、という考え方が重要になるようです。

無添加のウェットフードや半生フードを、集めてみたわ!
老犬の食事の食べさせ方について、家庭でできる工夫をリンクのページにまとめてありますので、参考にしてみてください。

シニア犬へのごはんの食べさせ方をまとめたよ
老犬になるとペロンと舌が出ることが増えた
抜歯してすぐは5歳とまだまだ若かったためか、舌が出っぱなしになることはありませんでした。
ただ、ボケっと気が抜けたような顔をしている時や、寝ているときは舌が出ていることが増え、それがまたカワイイんですよね。

何をしてもカワイイって言ってもらえて幸せ♪
シニアと言われる年齢になると、舌が出ることが増えたので、あごの筋力に関係していたのかな?と思います。
舌が出ていること自体は、犬の健康や寿命に影響はないので、気にする必要はないと思います。
歯がない愛犬のオヤツは柔らかく手でちぎれるものに変更
オヤツに関しては変化がありました。
細長い鳥のアキレスや長さのあるジャーキーなどは、そのまま飲み込んでしまうと危険なので、小さくしてあげるようにしました。
必然的に、手でちぎれるような、柔らかいオヤツが増えたように思います。
歯がない時に食べるようになった柔らかいオヤツは、老犬になってもそのまま与えることができて結果的に便利でした。
Q&A:愛犬が歯を失った飼い主さんからよくある質問とその回答
Q1. 歯がなくてもドライフードで本当に大丈夫?
→ はい、大丈夫です。ただし誤飲や消化不良が起きやすくなる老犬期には、ふやかすなどの工夫が必要です。
Q2. 抜歯後すぐに食欲が戻る?
→ 個体差はありますが、痛みがなくなることで食欲が一気に戻るケースが多いです。心配なときはウェットフードやスープで様子を見ましょう。
Q3. 舌が出たままになるのは病気?
→ いいえ、あごの筋力が落ちたり、リラックスしているときによく見られる自然な現象です。痛みや出血がなければ心配ありません。
Q4. おやつは何を選べばいい?
→ やわらかく、手でちぎれるタイプを選びましょう。長くて硬いものは危険です。老犬向けの低脂肪・低塩分のものもおすすめです。
Q5. 歯がなくなると寿命は短くなる?
→ いいえ、歯の喪失そのものが寿命に直結することはありません。口腔ケアや食事の工夫で、健康に長生きできます。
老犬で歯がない子の食事はどうする?まとめ
- 犬は歯がなくても大丈夫、ご飯を今まで通りに食べられる
- 老犬で消化能力が落ちてきたら柔らかいフードに切り替えよう
- 犬は歯がないことと寿命は関係がない
- 丸飲みすると危険な形や長さのオヤツは小さくしてあげよう
「歯がなくなったらもう普通のごはんは食べられない」――そう思っていた私の不安は、愛犬によっていい意味で裏切られました。
犬は驚くほどたくましくて、歯がなくても元気に、ごはんを楽しんで生きていける動物です。
ちょっとした工夫と愛情があれば、その生活はもっと明るく、穏やかになります。
どうか必要以上に心配せず、これからの時間を愛犬と笑顔で過ごしていってくださいね。
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